冷えは万病の元と言われるのはなぜ?
東洋医学では、冷えは万病の元と言われていますが、なぜなのでしょうか。
東洋医学では、体が冷えて血の巡りが悪くなると冷え性で、体中の水分の代謝機能の低下が「むくみ」であり、ストレスの溜まり過ぎが「気力の低下」につながると考えられています。
そして、これらを「血」「水」「気」の3つに分けて、このバランスを整えることで体が健康になるとも考えられています。
体が冷えて血の巡りが悪いということは、血の巡りが悪くなったために体が冷えるとも考えられますが、それは体の水分の代謝も悪いということで、気持ちに活気がなくなり、心まで冷えてしまうことになります。
参考:冷え性改善ガイド
つまり、東洋医学では体が冷えることで、体が不健康になるだけでなく心まで活力がなくなってしまうと考えられています。
実際に、冷えを放置するとどうなってしまうのでしょうか?
冷えを放置したらどうなる?
つい放っておきがちな冷え性。
ですが、冷え性にはこんなリスクもあると考えられています。
体温が低いとガン細胞が活発に活動します
体温の低さとガンの発生には大きな関係があると考えられています。
まず、体温が1度下がると免疫力は37%上がるといわれています。
このことから免疫力が下がるとさまざまな病気にかかりやすくなります。
ガン細胞は35度台で一番増殖しやすく、活発に活動すると言われているのです。
人の体温は36度台後半が理想だと言われていますが現代は冷えが蔓延しており、子供を除いて36度台後半の人は減り続けており、体温が35度台の人が多くいると言われています。
1975年に13万6000人だった日本のがん死亡者数が、今では30万人を超えるのも、日本人の体温が低下したことが大きな原因なのではないかとも言われています。
また、日本人の死因の第2位と第3位である心筋梗塞や脳卒中にもまた冷えが関連していると考える専門家もいます。
太りやすくなる
冷えを放置すると血行が悪くなり、その結果代謝も悪くなります。
代謝が悪くなると、食べる量は変わらなくても太りやすくなります。
また、冷えている部分には脂肪がつきやすくなります。
冷え太りは代謝に必要な栄養素が冷えによって細胞に行き渡らなくなり、さらに代謝が悪くなり冷えが悪化するという悪循環を生みます。
さらに冷えにより血行が悪くなると老廃物がスムーズに排泄されず体がむくみやすくなります。
冷え性だと太りやすくなる上にむくみもひどくなってしまう可能性が高いのです。
手荒れや肌の乾燥
冷えによって末端に血液が届かなくなると新陳代謝が悪くなります。
それによって肌のターンオーバーが遅くなり、角質がごわついたり肌が乾燥する原因になります。
その状態を放っておくとシミやくすみができやすくなるのです。また、冷えは自律神経が正常に働いていない証拠であり、自律神経が乱れると肌は油っぽくなります。
それがニキビや毛穴の開きにまで繋がります。
メンタルが不安定
冷えはメンタルにも大きな影響を与えます。
自殺する人の多くはうつ病、またはうつ状態だと言われますが、実際、うつの人に低体温が多いという統計があります。
11月から3月の寒い時期にうつ病が多発することもその根拠として挙げられます。
また、寒さの厳しい北欧やロシアは自殺率が高く、日本でも自殺率が高いのは秋田・新潟・岩手など寒い地方であることから、自殺率が高いのは冷えによる影響ではないかという説もあります。
冷えは万病の元!まとめ
冷えは万病の元。
古くから言い伝えられてきたこの言葉を軽んじてはなりません。
体の冷えは体だけではなく、心までも冷やしてしまう可能性があるのです。
体を温めるということは決して難しいことではなりません。
自分が無理なく継続できる方法を見つけ、楽しく温活できるのが一番です。
たった一度の人生。
温かい体で、病気知らずの楽しい時間を過ごしたいですよね。