セレクトラ・ジャパン株式会社が運営しているオンラインメディア、スマートマネーライフが、過去5年間に子供の高等教育(大学・大学院・短大・専門学校等)の学費・教育費のために奨学金やローンを含め、「お金を借りたこと」のある男女200名を対象に独自のアンケート結果を発表しましたので、ご紹介いたします。
調査では、借り入れの源泉、負担の程度、民間ローンの利用状況など実際の声とともに、有益な情報が集まっています。調査は2025年2月5日から2025年2月7日まで実施されました。
調査結果詳細》https://smart-moneylife.jp/cardloan/survey-study

貸与奨学金/ローンを利用された方:返済負担を感じていますか?

奨学金・ローンの返済問わず、学費のためにお金を借りた方が返済に負担を感じているか調査を行いました。また、学費の返済を「非常に負担に感じている」または「負担に感じている」と回答した方々に対し、具体的にどのような点で負担を感じているのかを自由回答でお聞きしました。
どの回答にも、返済の重圧や不安を抱える切実な気持ちが伝わってきます。
返済そのものを負担に感じている声
・返済額は少ないけど返済期間が長くて困っている
(東京都、56歳男性、会社員、借入額:200万~300万円未満、世帯年収:500万〜600万未満)
・銀行のローンは最初利息のみの返済だが卒業後元本の返済が始まり大変になった。
(神奈川県、62歳男性、会社員、借入額:300万~400万円未満、世帯年収:1,200万〜1,500万未満)
物価高・税金が影響して負担を感じるという声
・金利が高くなったのと物価が上がったのに給料が上がらない、むしろ税金とか社会保険で取られて減っているため、生活自体が苦しい。
(宮城県、56歳男性、会社員、借入額:50万~100万円未満、世帯年収:600万〜700万未満)
・増税、増税で苦しすぎる
(大阪府、49歳、会社員、借入額:50万円未満、世帯年収:500万〜600万未満)
・将来の不安 世帯収入減及び物価上昇により老後資金が溜まらない
(兵庫県、64歳男性、会社員、借入額:50万~100万円未満、世帯年収:800万〜900万未満)
精神的な負担
・一定期間、返済を繰り返していくというのは、気分的に、負担が大きい。生活費がその分、目減りしていくので、楽しさが半減します。
(兵庫県、65歳男性、会社員、借入額:100万~200万円未満、世帯年収:500万〜600万未満)
子どもの学費のためにお金を借りた人が感じたことは?

子どもの学費のためにお金を借りた方々に、その経験を通じて感じたことや後悔についてお聞きしました。
最も多かったのは「早めに準備をしておけば良かった」という意見で1位を獲得し、2位には「もっと貯金しておけば良かった」という声、3位には「そもそも学費が高すぎる」という意見が寄せられました。
さらに、投資を行っていれば良かった、学資保険を活用すれば良かったといった資産運用に関する意見もありました。
また、「家族でより多く話し合えば良かった」や「ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談すれば良かった」という情報収集や相談方法に関する後悔の声も少なくありませんでした。学資保険を利用すれば良かったという意見も見受けられました。
実際に利用した貸与奨学金・ローンの種類は?

学費のためにどこからお金を借りたのかについて、借入先に関するアンケート結果を詳しく見ていきます。
最も多かった借入先は、無利子の日本学生支援機構(JASSO)が提供する第1種奨学金で74人、次いで有利子の奨学金が同じく日本学生支援機構(JASSO)から57人という結果になりました。
また、奨学金に加えて、民間の教育ローンを利用している方も一定数いることが分かりました。
どのようにしてローンを選んだ?

「自分たちだけで調べた」や「銀行の窓口で相談した」と回答する人が最も多い一方で、ファイナンシャルプランナー(FP)を利用した人もいることは興味深い点です。
近年、FPという職業の知名度が上昇していることが影響していると考えられます。
比較のためにローンは複数社申込んだ?また、審査にかかった時間は?

民間のローンを利用した方を対象に、金利比較のために複数のローンに申し込んだかどうかをお聞きしました。結果は、「はい」が35%、「いいえ」が54%となり、申し込まなかった人が上回る結果となりました。
金利は借り入れ希望額や銀行・貸金業者によって異なります。最終的にどの金利が適用され、いくらまで借りられるかを知るためには、申し込みをして審査を受ける必要があります。そこで、銀行や信用金庫などの民間ローンを利用した人に、審査が出るまでにかかる時間を調査しました。
「当日・翌日」が32.4%、「数日」が37.8%と、多くの場合、数日で審査結果が出ています。ただし、ごく少数ですが、一カ月以上かかった人もいることが分かりました。
1カ月以上かかるのは非常にまれなケースですが、書類に不備があった場合は審査が遅れることがあります。
当然ですが、申し込み時には正確な情報を記入し、有効な書類を揃えて提出することが、最短で審査結果を得るために重要です。
民間のローンを利用してみて後悔したことは?
学費のために民間ローンを利用したことのある方に、「こうすれば良かった」と思っていることについて自由回答でお聞きしました。
多くの方からは、もっと幅広く調査を行えば良かった、さらには金利をもっと比較しておけば良かったという意見が寄せられました。
借入額が大きい場合、わずかな金利差でも最終的に支払う利息に大きな影響を及ぼしますので、できるだけ金利の低いところを選ぶことが重要です。
前述の通り、金利は各社で異なります。2~3社の金利を比較できれば、納得のいく契約がしやすくなるでしょう。
- メインバンクを中心に検討しがち、もう少し広い視点(公的を含む。)で考えた方がよかったかも・・・(東京都、70歳男性、無職)
- もっと専門機関に行って調べれば良かった(東京都、69歳男性、無職)
- 他社と比較検討をしなかったので、次回は比較検討して決めたい。(福岡県、69歳男性、無職)
- もっと金利の比較をすればよかった(宮城県、56歳男性、無職)
学費・教育費負担に関するアンケート調査概要
調査URL | https://smart-moneylife.jp/cardloan/survey-study |
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調査期間 | 2025年2月5日~2月7日 |
調査対象 | 過去5年内に、子どもの高等教育以上の学費・教育費のために 以下を利用したことのある男女200名- ローン(民間・公的含む)- 貸与奨学金(返済必要な奨学金。無利子・有利子含む)スクリーニング調査5,000名 |
調査方法 | インターネット調査 |
調査機関 | アイブリッジ株式会社 |
設問内容 | 1.一人のお子様に対して、実際に利用した貸与奨学金・ローンの種類はどれですか?利用したものが複数ある場合は、すべてお選びください。 2.借りたローンもしくは貸与奨学金(返済義務のあるもの)は、主にどの目的のために利用しましたか? 3.貸与奨学金/ローンのいずれか、もしくは両方を利用された方にお伺いします。返済について負担を感じていますか?/感じていましたか? 4.返済について負担を感じている理由を具体的にお聞かせください。 5.民間のローンを(も)利用された方にお伺いします。なぜ民間のローンを利用しましたか?理由をお聞かせください。 6.民間のローンを(も)利用した方にお伺いします。そのローンを選んだとき、家族以外の誰かに相談しましたか?それとも自分達(夫・妻)だけで決めましたか? 7.民間のローンを(も)利用した方に引き続きお伺いします。を比較するために、複数のローンに申し込みましたか? 8.民間のローンを(も)利用した方に引き続きお伺いします。審査にはどのくらい時間がかかりましたか? 9.民間のローンを(も)利用したことがある方に引き続きお伺いいたします。 民間のローンの利用してみて、よく分からなかったこと、戸惑ったこと、こうしておけば良かったと思ったこと、を教えてください。具体的にご記入ください。 10.「学費のためにお金を借りたという経験」に関してお伺いします。ご自身の感情・考えに最も近いものを選んでください。3つまでお選びいただけます。当てはまるものがない場合はその他に具体的にご記入をお願いします。 |
※本アンケートの出典元:(スマートマネーライフ カードローン部門による調査》https://smart-moneylife.jp/cardloan/survey-study)調べ
子どもの学費のためのお金どうすればよい?-アンケート結果から分かること
今回のアンケート結果から、将来的に子どもの学費のためにお金を借りる可能性のある家庭が意識しておくべきことをまとめました。
早めの準備・情報収集
アンケートの結果からも明らかなように、「もっと早く準備しておけばよかった」という意見が目立ちました。お子様がまだ小さいうちから、将来の学費がどのくらいかかるかをざっくりと調べたり、簡単なシミュレーションを行ったりすることが重要です。早めの準備が鍵となります。
貯金・資産管理/積極的な資産運用
「もっと貯金しておけば良かった」という声も多く、関連して以下のような意見も寄せられました。
- 「お金について学び、もっと投資を実行すれば良かった」
- 「FP(ファイナンシャルプランナー)に相談すればよかった」
- 「学資保険を利用すればよかった」
現在、定期預金だけでは効率的にお金を増やすことが難しくなっています。定期金利は若干上昇したものの、依然として超低金利のままです。したがって、資産運用を積極的に考え、投資を含めた方法を模索する必要があります。
幸い、専門家に相談しやすい環境が整っており、YouTubeなどで無料で投資について学ぶことも可能です。また、NISAなどの税優遇措置もあります。このように、投資のハードルは以前よりも低くなっています。
学費について気になることがあれば、家計全体の資産管理を見直す良い機会となるでしょう。「何から始めていいか分からない」という方は、FPに相談するのも一つの方法です。さらに、一人の意見に頼らず複数の専門家に相談することも有効です。
政治的関心
「学費が高すぎる」「国からの補助が必要」「税金が高すぎる」といったコメントも重要です。学費の問題は家庭の努力だけでは解決できない部分もあり、行政レベルでの改善が求められます。
そのため、教育に関する政治的な動きに注目し、関心を持ち続けることも、長期的に学費の負担を軽減するための重要なポイントと言えるでしょう。
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