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「ことばの検査」「ことばの教室」ってなに?通級について徹底解説!

Aさん

小学1年生の子どもが、学校で実施された「ことばの検査」で、ことばの「発音」でひっかかったらしく、「ことばの二次検査」を受けることになりました。
「発音が悪い」ってことでしょうか?
二次検査って、どういった検査をするのでしょうか?

モグラ博士

それは不安だったね。
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目次

はじめに

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今回は、「ことばの検査」、「ことばの二次検査」について、また、発音に誤りがあるために「ことばの教室」へ通級することについて、不安を感じている保護者に向けて、分かりやすくお答えします!

※この記事は、ある自治体をモデルケースとして書いたものです。詳細については、住んでいる自治体にご連絡・ご相談ください。

そもそも、「ことばの検査」って何?

小学校に上がると、自治体によっては「ことばの検査」を学校で行います。

この検査は、発達の検査ではなく、「発音の検査」です。

児童生徒の「言葉の発音」に、未熟な発音や歪んだ発音、誤って覚えてしまった発音がないかを確認するものです。

「未熟な発音」とは?

発達途上でみられるもので、発達の個人差の範囲の場合もありますが、いつまでも成熟せずに週刊化している場合もあります。

<例>
「つみき」→「ちゅみき」「つみち」「ちゅみち」
「すいか」→「しゅいか」「ちゅか」「ついか」「すいた」
「らっぱ」→「だっぱ」

「歪んだ発音」とは?

誤った口唇や舌の操作が習慣化し、歪んだ音に聞こえるものです。

<例>
「い」→「ぢ」に近い音。呼気が側方から逃げるため、音がゆがむ。

「ことばの検査」の検査内容はどんな内容?

自治体によって異なりますが、概ね、「未熟な発音」や「歪んだ発音」になりやすいとされる文字を含んだ単語を10単語ほど言わせて、正しく発音できているか、発音しにくいような様子はないか、舌の動きはどうかなどをみるようです。

「ことばの検査」というと、「発達に問題があるのでは?」と不安になることもあるかもしれませんが、この検査で発達について判断することはできません。

あくまでも、言葉の発音の検査です。

「ことばの検査にひっかかる」ってどういうこと?

出典)西東京市立保谷小学校公式サイト

「ことばの検査にひっかかる」というのは、学校で行った簡易的な集団検査で、発音に不明瞭な箇所が見つかったということです。

》参考URL:西東京市立保谷小学校公式サイト

「ことばの検査」にひっかかったらどうなるの?

「ことばの検査」でひっかかったら、「何か病気なのか?舌や顎に問題があるのか?」と心配する方もいらっしゃると思いますが、必ずしもそうとは限りません。

多くの場合、舌や顎、口の機能そのものに問題があるわけではなく、その使い方が間違ってしまっているだけなのです。

なので、「ことばの検査」にひっかかったら、「ことばの二次検査」を受けます。

「ことばの二次検査」ってなにをするの?

学校では一度にたくさんの児童生徒を検査するので、細かいチェックはできません。

そこで、「ことばの検査」で発音に気になる所見がある児童生徒は、具体的にどんな箇所がどんな風に発音しにくいのか、もっと詳しく調べるため、「ことばの二次検査」を行います。

二次検査は、学校内にある「ことばの教室」で行われることが多いです。

「ことばの二次検査」の検査内容は?

ある自治体を例にお話しします。

「ことばの二次検査」では、主に3つの項目を検査します。

1つ目は、「あ」「い」「う」など、一文字の発音をみる検査です。「ことばの教室」の先生が発音した言葉を、児童生徒が繰り返し、そこで発音の様子を確認します。

先生が「あ」と言い、それに続く形で「あ」という。場合によっては「あ、あ、あ」と連続で言わせることもあります。

2つ目は単語です。

先生が「パンダ」「コップ」まど、10~20単語ほど言い、児童生徒は、その単語を繰り返します。

3つ目は文章です。

先生が「今日は公園に行きます。」と言ったのを耳で聞き、同じことを繰り返します。

この3つの検査を通して、発音が正確か、舌の動きが滑らかか、間違った舌の使い方をしていないか、変な癖がついていないかなどを確認します。

よくあるパターンは、「さしすせそ」が「しゃししゅしぇしょ」になったり、「たちつてと」が「ちゃちちゅちぇちょ」になったりする発音だそうでが、「たちつてと」が「かきくけこ」になる、逆に「かきくけこ」が「たちつてと」になる、といったパターンなどもあるそうです。

発音に仕方や癖によって、成長と共になおるものと、正しい舌の使い方をマスターしないとなかなか改善されないものがあるそうで、後者の場合、「ことばの教室」に通うことを勧められます。

「ことばの教室に通う」って、具体的にどうすればいいの?

「ことばの教室」に通うことを、「通級」と言います。

「通級」は学校のある時間に行います。

イメージがわきにくいのですが、他のクラスメイトが「国語」の授業を受けているとき、1人だけ週に1回、国語の授業を受けず、「ことばの教室」に通級する、といったイメージです。

文部科学省の規則に準じて、「国語の授業」のときに通級することが推奨されているそうです。

これもまた自治体によって異なりますが、全ての学校に「ことばの教室」が設置されているわけではないので、場合によっては、その時間だけ他の学校に移動しなければなりません。

例えば、火曜日の2時間目が国語の授業だとします。通級する生徒は週に1回、火曜日の2時間目に、別の学校に移動して「ことばの教室」に通うのです。

「ことばの教室」への通級には、保護者のサポートが不可欠!

「ことばの教室」への通級には、保護者のサポートが不可欠です。理由は2つあります。

1つは、子どもの通っている学校に「ことばの教室」がない場合、同じ自治体内で「ことばの教室」がある学校に、子どもを送っていき、終わったらまた元の学校に送り届けなければいけないからです。

2つ目は、「ことばの教室」では、保護者または保護者に準じる立場の人の付き添いが必要だからです。なぜ付き添いが必要かというと、「ことばの教室」でやった練習と同じことを家庭でも行うことで、早期に改善を図るため、親もどのような練習を行うのか、覚えて子供に教えなくてはいけないからです。

保護者(またはその立場の人)は、子どもを学校に迎えに行って、別の学校の「ことばの教室」で一緒に活動し、また、自分の学校に子どもを送り届け、家では子どもと一緒に発音の練習をするという、全面的なサポートが必要なのです。

「ことばの教室」への通級のメリット

発音に誤りがあるがあるために、「ことばの教室」へ通級することのメリットはやはり、綺麗な発音になるということです。

「活舌が悪くて、友だちに何度も聞き返される」「一回で伝わらない」など、子ども自身が日常生活で不便を感じているなら、通級のメリットは大きいです。

また、中には活舌の悪さが原因で、周囲から心ない対応やからかいをされ、人前で話すのが怖くなってしまう子もいるそうです。そういった要因を取り除く意味でも、通級にはメリットがあります。

「ことばの教室」への通級のデメリット

デメリットもないわけではありません。

学校を抜けて他の1人他の教室に通うことで、クラスから浮いてしまう、何をしているのか執拗に聞かれ困ってしまうなど、「他者と違うことをしている自分」を恥ずかしく思い、通級をストレスに感じてしまう子もいます。

また、保護者(またはその立場の人)の負担もデメリットと言えるかもしれません。

働いていたら、毎週その時間仕事を抜けてくるのが難しい保護者もいるでしょう。そのために正社員からパートに変えるなど、キャリアに影響が出るパターンもあるかもしれません。

通級するかどうかは、千差万別

最終的に通級するかどうかの判断は、ご家庭によって千差万別です。

そもそも、言葉とは、コミュニケーションを取るために使用するものです。つまり、相手が理解してくれれば、コミュニケーションは成立します。

そして言葉とは、1単語で相手に理解させるものではなく、たいてい文章の中で理解します。

「た」の発音が「か」になってしまう人がいたとしましょう。

その人は、「今日、お祭りで、たいこを聞きました」という文章の発音が、「今日、お祭りで、かいこを聞きましか」になってしまいますよね。

でも聞いた側は、「お祭りで蚕?」とはならないでしょう。前後の文脈から、「たいこ」「聞きました」と理解してくれます。

その1つの発音を直すことと、毎週授業を抜け出す負担とでは、その子にとってどちらがいいのか、それはその子の性格や学校の雰囲気、家族全員の考え方で変わってきます。

逆に、多くの単語が不鮮明で活舌が悪く、いつも「なんて言ったの?」と聞き返される。自分の意思が伝わらない。そんな風に、発音のせいで不便な思いをしている子がいるとすれば、通級して発音が改善することは、その子のQOLをあげることになります。そして舌の使い方や癖を直すことというのは、幼いうちの方が効果もあるそうです。

よって、「通級するかどうかは、家庭によって千差万別」なのです。

さいごに - 「ことばの教室」の役割

「ことばの教室」には、今回取り上げた「発音に誤りがある場合」以外にも、「吃音がある場合」「語彙が少ない・コミュニケーションに課題がある場合」などの理由で通級する児童生徒もおり、「ことばの教室」に通う理由は様々です。

子どもの現状や課題に合わせて指導員が学習計画を立て、それに沿って指導を行います。グループでの課題などを行うこともありますが、1対1での指導が基本です。

在籍する学校からは何も言われなくても、親からみて、子どもの言葉に関して気になる点があれば、多くの自治体で相談も受け付けています。ことばに関して何か気になる点がある方は、まずは担任の先生に相談してみることをおすすめします。

まとめ

「ことばの検査って何をやるの?」「二次検査のお知らせが来て、発音でひっかかったけど、これはなに?」など、不安に思う方もいるでしょう。

この記事が、その不安を解消できれば幸いです。

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この記事を書いた人

日常の悩みなどを主婦目線で記事にしています。

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